コーティング加工

プラズマCVDの原料は、すべてガス状であるため、ドロップレットやマクロパーティクルと呼ばれる欠陥が発生することなく緻密な皮膜を形成することができます。 また、ガス種を変えることで多彩な膜を形成することができ、 単層膜だけでなく多層膜や傾斜組成膜も作製しやすいのが特長です。
メリット
- 金型寿命の向上
- 歩留まり及び生産効率の向上
- サイクルタイム短縮
- コスト削減
- 離型剤大幅低減による環境改善
- 製品精度の向上
特長
低温処理 (450°C~550°C) (S-DLC: 室温~200°C)
- 熱による金型の変寸、変形が極少。(外径寸法で+6~8μm)
- 母材の劣化がないのでハクリ、再コーティングが可能。
複合処理
- プラズマ拡散硬化処理と多層コーティングを1回処理で実現。
- 550°C処理品はスクラッチ試験の結果、1000°C(熱CVD)処理品よりも膜の密着強度が高い。
優れた膜緻密性
- 膜組成の微調整による、より緻密なコーティングが可能
各種被覆膜のスクラッチ試験結果(母材:SKH51)

製品名 用途 |
膜種 | 硬さ (Hv) |
膜構造 | 複合 処理 |
膜厚 (μm) |
内径 つき回り |
断面SEM像 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ダイカスト金型・コアピン・
プラスチック金型・ゴム金型・ プレス金型 |
TiN | 1600 | 2000 |
多層 (単層) |
有 | 2-4 | ◎ | ![]() |
冷間鍛造金型・プレス金型・
プラスチック金型 |
TiCN | 2000 | 2500 |
多層 | 有 | 2-4 | 〇 | ![]() |
ダイカスト金型・コアピン・
温間鍛造金型・アルミ押出し金型 |
TiAlSi系 | 2000 | 2500 |
多層 | 有 | 2-4 | 〇 | ![]() |
ダイカスト金型・コアピン・
温間鍛造金型・アルミ押出し金型 |
TiAlSi系 | 2000 | 2500 |
傾斜 組成 |
有 | 2-4 | 〇 | ![]() |
ダイカスト金型・コアピン・
温間鍛造金型・アルミ押出し金型用 |
TiSiN系 | 1800 | 2200 |
傾斜 組成 |
有 | 2-4 | 〇 | ![]() |
医療系金型・
食品製造金型部品・半導体金型 |
TiSiON系 | 2000 | 2200 |
多層 | 有 | 2-6 | 〇 | ![]() |
セラミック成形金型・粉末成形金型・
粉末冶金金型・航空機部品 |
DLC | 1000 | 2000 |
非晶質 | 無 | 0.5-3 | 〇 | ![]() |
※ 記載データは目安であり、金型形状、使用状況により異なります。